「鼻で物を見る」犬

  • 2017.10.11 Wednesday
  • 14:23

「鼻で物を見る」犬

 

 

の前渋谷に行きましたが、ハチ公前の待ち合わせはすごい人混みでした。ハチ公像は昭和9年に建てられたそうですね。

 

忠犬ハチ公は日本人に長く愛されてきましたね。ただ、戦前の修身教育によって実際よりも美談に仕立てられたようではありますが。
ところで、この話の主人公がイヌでなく、ネコだとしたら誰もこの話を信じることはなかったでしょうね。ネコはエサをもらうために媚びることはあっても、心から飼い主に服従することはありません。それに対し、本来群れをなして生活する動物であるイヌは、飼い主を群れの上位者とみなし、主人に忠義を尽くします。

 

 

ちらも人と一緒に生活する動物でありながら、対照的ですね。

 

ネコとイヌは狩りの仕方にも相違点があります。どちらも狩りは夜行いますが、ネコは待ち伏せるハンターで、イヌは追いかけるハンターです。この違いは、感覚器官の鋭敏さの違いに関連します。
ネコの目は網膜外層に反射層があるなど、暗闇でもよく見える工夫がいくつもあります。イヌの目は反射層の存在する領域はずっと狭く、暗闇での視力はネコの方がずっとよいと思われます。イヌはネコのように暗闇で獲物を見つけるのは困難でしょう。

 

 

うなのですね。ではイヌは、狩りの時はどうするのですか?

 

イヌが持つ強力な武器は嗅覚です。「鼻で物を見る」といわれるイヌはヒトの百万倍以上の嗅覚を持っています。何キロメートルも離れた遠くの獲物を探知し、その臭いを道しるべに追いかけるのです。
 

 

察犬など、イヌの嗅覚は人間の役にも立ってくれていますね。

 

イヌが警察犬として活躍する端緒をひらいたのは小説家のコナン・ドイルです。彼は著作「パスカヴィル家の犬」の中で殺人計画に犬の嗅覚を利用する方法を採り入れています。この小説がヒントとなって、犯罪ではなく犯罪捜査に犬を使うことが考えられ、スコットランドヤードに警察犬が登場するようになりました。そしてやがて世界中で、犯罪捜査にイヌが活躍するようになったのです。

 

(原作:医学博士  武藤政春)

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