二万個の個眼を持つトンボ

  • 2017.11.10 Friday
  • 15:06


二万個の個眼を持つトンボ

 

 

トウ先生、トンボといえばあの大きな目が特徴的ですよね。トンボはなぜ、あのような姿をしているのでしょう。

 

顔からはみだしてしまうような大きなメガネのことを「トンボメガネ」といいますが、トンボの目の大きさをよく言い表していますね。トンボは、おそらく現存する動物の中で、頭部の大きさに比べて最も大きな目を持つ動物だといえるでしょう。
トンボの目は複眼といって、一万個以上の小さな個眼が集まって出来ているのですよ。

 

 

とつの大きな眼というわけではないのですね。どうしてそんなに多くの個眼が必要なのでしょう。

 

草食生活の昆虫が多い中、トンボは肉食の昆虫なのです。トンボは時速30キロというスピードで飛びながら、足と足に生えるトゲで網のカゴを作り、小昆虫を捕らえて食べています。ですから、草食昆虫に比べると、より鋭敏な感覚を持っていなければ生きていけません。 トンボの目はただ単に大きいだけでなく、側面についていて、しかも突き出ています。形感覚はもちろんのこと、自分の周囲すべてが見通せる広い視野が得られ、獲物を探して捕らえるには非常に都合の良い目なのです。

 

 

の独特の目も、トンボにとっては生きていくうえで大切な武器のようなものなのですね。

 

また、トンボはこの二つの複眼のほかに三つの単眼を持っています。単眼の働きは「見る」ためではなく、「生物時計(体内時計)」を働かせるためについているようです。
単眼は、周囲の明るさだけを感知して、明け方、日中、夕暮れという明るさの移り変わりを認識します。トンボだけでなく、昆虫はこのような小さな単眼をいくつか持っています。

 

 

虫だけがそのような単眼を持っているのでしょうか?

 

ヒトも含めた脊椎動物には、生物時計を働かせる役目の「第三の目」がないかというと、決してそうではありません。ヒトも第三の目の痕跡を持っていますし、脊椎動物の中には実際に第三の目を持っているものもいるのですよ。

 

(原作:医学博士  武藤政春)

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