目が四つある?ヨツメウオ

  • 2018.01.09 Tuesday
  • 14:11



目が四つある?ヨツメウオ

 

 

トウ先生、海の上をすいすいと跳ぶトビウオは実に気持ちよさそうに見えますね。

 

確かにそうですね。しかし空を飛ぶというトビウオの特技は、必要に迫られてのことなのです。マグロやイルカなどの大型魚類に襲われたとき、海中にいたのではすぐに食べられてしまうので、やむなく海を脱出して飛んでいるだけというのが実態なのですよ。
ところで、トビウオのように羽を持っていないのに、水面をしじゅう跳びはねている魚がいるのを知っていますか?メキシコ南部から南アメリカ北部に生息するヨツメウオです。

 

 

ツメウオとはどのような魚ですか?

 

ヨツメウオは水面上を飛ぶ小昆虫を食べて生活しています。エサを捕らえ、外敵から身を守るために、ヨツメウオは常に顔の上半分を水面上に出し、目の上半分で水面上を、下半分で水中を観察しながら泳ぎ回っています。エサが飛んでくると、ピョンと跳びはねて食べ、敵い襲われると、跳びはねながら逃げていきます。

 

 

ツメという名から、水上を見る目と水中を見る目が分かれている姿が想像されますね。

 

本当の目は二つしかありませんが、一見すると四つ目があるように見えるので、その名がついています。ヨツメウオの目の瞳孔の中央部には、瞳孔に入る光の量を調節する虹彩組織が水平に横切っていて、瞳孔を二つに区分しています。そして、この組織のある位置と水面が一致するようにヨツメウオは泳ぎます。
水晶体はいびつに作られていて、水中方向からの光に対しては屈折力が強く、空気中方向からの光に対しては屈折力が弱くなっています。網膜も水中用と空気中用の上下に二分されています。

 

 

ツメウオの目は、生態に合った優れた仕組みを持っているのですね。

 

目は二つでも実際に四つ分の働きをしているので、ヨツメという名は妥当な名前かもしれませんね。
顔の上半分を水面上に出して泳ぎ回るというヨツメウオは、交尾のときもオスとメスが並び、そのままの姿勢で行います。そのため、交尾器は右か左のどちらかに偏ってついています。オスが右利きであれば左利きのメスを、左利きであれば右利きのメスを探さなければなりません。魚の世界も大変ですね。

 

(原作:医学博士  武藤政春)

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