砂漠に生きるラクダの目

  • 2018.03.20 Tuesday
  • 14:30

砂漠に生きるラクダの目

 

 

トウ先生、ラクダは背中のコブに蓄えた脂肪のおかげで、三日間飲まず食わずで歩き続けられるそうですね。

 

砂漠という厳しい環境下に暮らすラクダは、他の動物には見られないいくつかの特徴を持っています。背中のコブの脂肪はエネルギーとして利用でき、また、酸化するといつでも水分として使用できます。足は大きくて柔らかく、座布団のようです。これは砂地を歩くのに最適です。膝や胸に特有の「たこ」があって、荒れ地で座るのに適しています。鼻孔は裂け目状になっていて、開閉が自由にできます。そして耳には毛があります。いずれも砂ぼこりが入りにくい構造になっているのです。

 

 

クダの目にも、環境に適した特徴があるのでしょうか。

砂漠で暮らすラクダの目にとって、大敵は砂ぼこり、乾燥、強い日差しです。ラクダの目には、こうした大敵に対応する特徴がいくつも見られます。 ラクダのまつ毛は二列になっていて、しかも密集して生えています。このため、砂ぼこりが入りにくくなっています。また、下のまつ毛はネコのヒゲのように振動や触覚に敏感で、ちょっとした砂ぼこりでも瞬時に瞬目反射が誘導され、まばたきによって砂ぼこりが入るのを防ぎます。
さらに、ラクダの瞼板腺は、非常に脂肪分に富む粘り気のある液を分泌します。乾燥した環境の下にあっても、涙が蒸発しにくくなっているのです。

 

 

ぼこりや乾燥に耐えられる、優れた特徴があるのですね。もう一つの敵、強い日差しについてはどうでしょう。

 

ラクダの目で最も特徴があるのが瞳孔です。ウマのようにただ横長に縮瞳するだけでなく、上下からノコギリの歯のように虹彩組織が伸びて、やがてそれが鎖状に連なり、格子のようになります。ラクダは、この瞳孔と垂れ下がったまつ毛によって、あたかも目にブラインドをかけたような状態にできるのです。強い日差しの照り返しもなんのその、砂漠でもたくましく生きていけるのです。

 

 

然の摂理なのか、神の意志なのか、生き物の素晴らしさには本当に感心させられますね!

 

(原作:医学博士  武藤政春)

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